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必須微量元素モリブデン(Mo)の生体機能に関する調査研究

 激しいスポーツ活動によって男女ともに血中のモリブデン濃度が低下することを報告した(2016年8月25日掲載)。すなわち、モリブデンの血中濃度の平均値は男子大学駅伝選手群が0.00002ppm(対照群0.047)、バスケットボール高校生女子選手群が0.009ppm(対照群0.077)と両者ともに著明に減少していることが分かった。
 そこで、モリブデンに関する健康影響について調査を行った。調査は2003年にミネラルの食事摂取基準を作成する際、1980年から2003年7月の23年間に学術誌に掲載された原著論文を、 PubMedを用いて系統的に収集した。また、1987年から2003年7月までに医学中央雑誌に掲載されたタイトルから国内で報告された学術論文を収集した。
 その結果、「モリブデン」としてPubMedからの調査件数5126件、このうち、人に関するもの889件のタイトルおよび抄録から461件の原著を抽出した。また、医学中央雑誌調査件数人に関するもの42件のタイトルおよび抄録から15件の原著を抽出した。
 これらの原著論文を読み込んだ結果、激しい運動が血中モリブデン濃度を著明に減少させる機序並びにその健康影響については解明できなかったが、貧血や疲労によって低下するという。なお、2004年以降については未調査である。
 本論文(PDF)ではモリブデンの発見の歴史、物理的・化学的性質、用途、環境・植物・人体中のモリブデン、測定法、摂取量、必要量、生理作用、モリブデン依存性酵素(キサンチンオキシダーゼ、アルデヒドオキシダーゼ、サルファイトオキシダーゼ)、過剰症、欠乏症、食事摂取基準など、2003年までの情報について総説した。(近藤雅雄:平成28年10月24日掲載)

PDF必須元素モリブデンの生体機能に関する調査研究